院長のコラム

[抜かない治療]の判断

抜かずに治療を進めてみて、難しくなったら抜歯をする。そんな治療方法をとる医院も多くありますが、当院はごく特殊なケースを除き多くの場合「抜かない」治療が可能かどうかを初診時に診断します。

患者さんの歯並びはもちろん、舌・唇・頬の筋肉の状態や話し方・呼吸法などを見て「抜かない」治療が可能かどうかを見極めますが、一番の判断基準はアゴの成長が過大かどうかです。アゴの成長が足りない場合は矯正装置で成長を促すことができますが、過大な場合は対応が非常に難しいです。単にアゴが狭いとか小さいとかの理由で、歯がデコボコしていたり出っ歯になっていても抜歯することはありません。当院の30年のケースの中でアゴの成長が過大な人は10%未満なのでほとんどは抜かないで治療できます。

治療がだいぶ進んでから「やっぱり抜きましょう」と言われる。そんな不安を持たずに安心して治療が受けられます。(ごくまれに患者さんの要望により顔貌をさらに変化させるため、治療途中で抜歯をすることがあります)

抜かない矯正のメリット
一度抜いたら二度と元に戻せない天然の歯だからこそ、抜かずに守ることが何より大切です。それとともに、抜くことで生じる口腔内リスクを回避することも重要です。たとえば「お口の中が狭まる」「舌の力が変わる」などのリスクも避ける必要があるのです。

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