院長のコラム

当院の非抜歯矯正治療に使う主な矯正装置

ハイラックス・エキスパンダー
上アゴ用の装置で真ん中で2つに分かれた形の装置を上アゴに装着し、歯列を側方へゆっくりと拡大していきます。中央部分のねじによって調整を行います、まだアゴの横幅の成長の余地がある小学低学年に使用します。
使用開始後すぐは、若干の違和感やツンとした感じがある場合がありますが、数日程度で慣れるケースがほとんどです。その後の痛みがほとんど無いことが特徴です。

ブルトーザー・エキスパンダー
下アゴ用の装置真ん中で2つに分かれた形の装置を下アゴに装着し、歯列を側方へゆっくりと拡大していきます。中央部分のねじによって調整を行います、まだアゴの横幅の成長の余地がある小学低学年に使用します。

モーラー・ディスタライザー
上アゴ用の装置でバネの力を利用して、上の奥歯を後方移動し、小臼歯部分にスペースを作り出します。非抜歯矯正をする上で、多くの症例に適合する万能装置と言えます。成長期の子供から大人まで広く使用します。バネの力はかなり小さいので痛みはありません。
装置のほとんどはお口の裏側に装着するので見えなくなりますが、サイド(第一小臼歯)にかけるバンド部分がお口の開閉によって若干見えてしまいます。

リップバンパー
下アゴ用の装置で唇の自然な力で奥歯を後方へ移動し、倒れている歯を起こすなど、舌圧で主に下アゴの歯列のスペース拡大を図ることができます。頬の圧迫力をコントロールすることで、きれいなアーチができます。唇の力を使うので痛みはありません。
主に成長過程の子供の矯正に使用しますが、大人の矯正でも、歯の移動補助として使うことがあります。
奥歯(大臼歯)に固定するバンドの外側のチューブに、器具の先端を差し込んで使用します。6週間に一度程度、来院して調整を行う必要があります。

カリエール・ディスタライザー
上の前歯が前に出てしまっている場合に使います。スムーズな動きで治療スピードを格段に速められる装置です。ブラケットだけで行う治療に比べて、期間が短縮できます。
犬歯と大臼歯に装置をつけて、犬歯から奥歯を後方へ送りこむサポートをします。上アゴには後方への力が働き、下アゴには前方への力が働くので、正しいアゴ位置への改善が図れます。

症状に合わせて各装置を使い分けて治療を行いますので、すべての装置を装着するということではありません。どの装置も、初めて装着したときに感じる違和感をなるべく抑え、できる限り見た目にも目立たないような工夫が施されています。痛みについても、非常に弱い力を使うのであまり心配いりません。

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